早良区野芥にある個別指導学習塾です。早良区だけでなく城南区や西区からも、様々な小中高校から、生徒さんに通っていただいてます。気になった方は、ぜひ無料体験授業にお越しください。 お問い合わせ → 092-984-3662
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そこはかとなく漂う昭和テイスト。月謝はお安め、指導者の平均年齢はお高めの個別指導学習塾です。おっと、今日も夕焼けの中をワイワイガヤガヤと生徒たちが塾へやってきましたよ。楽しい時間の始まりです。
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ものを引き延ばして、時失ふ者ありけり。
人の早苗植うるころ、種ほどこしてけり。葉月のころ、穂の出でたるに、嵐吹きてければ、「花散りぬ」と嘆くを、
あまりにもの急ぎし給へばこそあれ。
わが稲は、この頃植ゑにしかば、嵐のわざはひにもあひはべらず
と、人にたかぶりけり。
人の刈り収むるころ、少しばかり穂の見えたるが、はや霜の置きてければ、みな枯れぬ。
「ことしはいと早う霜の置きしなり」とて、年をのみ罪していまだ悟らざりしとなり。


中学生たちが使っている教材に、上のような古文が出てきます。


誰かが田植えをする頃に種まきをはじめたマイペースな人がいて、
穂が出たころに「嵐で稲の花が散っちゃったよ」と嘆いている人に向かって

「お前があんま急ぐからじゃね?うちの稲なんか最近植えたばっかだから、嵐の影響ナッシングw」と、ドヤ顔で言い放ちます。

ところが他の人たちがいざ収穫に入ろうかという頃になって、ようやくこの人の植えた稲にも穂が出たものの、もう時期が遅すぎて霜が降りる季節になっていたので、霜でやられて全部枯れちゃって、

「けっ、なんか今年は霜の時期早すぎんじゃねーの?」と、自分の浅はかさを季節のせいにし、本人は何がまずかったのか全く気づいてない。

というお話です。

毎年この時期になると、このお話を思い出します。

振り返れば一年前の春に「ここは、早めにやっておこうね」と渡した宿題を後回し。

夏期講習で「ここはもう二度復習する余裕はないから今覚えて!」と渡した宿題、余裕の後回し。

秋に「定期テストと実力テスト、範囲が違って両立はきついのはわかるけど、今やっとかないと忘れてしまうから、我慢して頑張ろうよ!」と渡した宿題も安定の後回し。

冬期講習(略)もはや熟練の技の光るが如き堂々たる後回し。

そして入試直前の今、「せんせー!ここ本当に出るんですか?」とか質問に来られてもね。


「うーん、どうだろうね?村上春樹的にいうと、出るかもしれないし出ないかもしれない」

「だれですかそれ?歴史の人ですか?」

「え?いやいやなんでもないよー。出るんやない?けっこう大事なとこだし」

「出るか出ないかはっきりしてください!どれもこれも大事とか言われても時間ないんで!」

「OK、じゃあ言うちゃろう。先生、キミが塾に通ってる間に、そこが出るって少なくとも4回は言うた」

「うわぁ、最悪」

「最悪じゃないじゃん。やればいいじゃん。今からでも」

「えーっ、もう無理やし、こんなにたくさん覚えられるわけないって・・・」

というパターンに陥ってしまう人が、毎年毎年ごく少数ではありますが必ずおられます。


まさに「ものを引き延ばして、時失ふ者」。

本年度の「ものを引き延ばして時失ふ者・ザ・イヤー」は誰になるやら。


先生たちが「今やっておこう!」と言って渡したものを着実にそのタイミングでやり遂げてきた人たちは、こんなギリギリの時期になって「あれもこれもやってない!」なんて慌てはしません。

いっぽう「後でやればいいや」「そのうち時間が出来てから」なんて思って、その場の苦行から逃げてしまった人たちは、負債がどんどんたまって、一番大事な時に身動きが取れなくなります。そんなことにならないよう、言って聞かせて自習に呼んで、励まして一緒にやってきたけれど、やっぱり本当にその場面になってみないと、解らないことっていうのはあるものです。

でも、とりあえず気付いたんなら遅くはないんだよ。残り数日しかなければ、数日しかないなりのことをやるしかないんだよ。やろう。さっさ、やろう。今この瞬間にやろう!

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