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こんにちは。松婆です。昨日,私の好きな「こぶしの花」が咲いているのを見つけました。
こぶしはモクレン科なので,モクレンと大変よく似ています。モクレンのほうが大きさが
大きく,肉厚で,香りも強い気が致します。花言葉は「友情」「友愛」などです。
卒業シーズンでもあり,この時節にピッタリですね。また,桜の前座みたいな花ですので,否が応でも春を意識せざるを得ません。めでたいことです!
皆さんは数学者の秋山仁(じん)という人をご存知ですか? 私はこの方が大好きで,
昔は,仕事休んで講演を聴きに行ったものです。
この方,全くエリートではなく,大学は補欠合格,大学院も上智大学が理工学系の研究科を新設した年に,受験者・合格者共に1名といった笑わせる状況の受験だったそうです。
中学の時,確か連立方程式だったかと思いますが,急に当てられて,何も言えなかったところ,先生が「yを消せばいい」の一言に,黒板消しでyを消してしまったとか・・・
高校で対数を学んでいるときも,3=log₂8(3イコール ログ2の8と読みます)について,Logの部分の意味が分からず,「先生,10グラムって何ですか???」と質問して失笑を買ったという有名な話もあります。それ以後も,理解力の無さに何度も何度も泣かされて,どん臭く地道に,理解できるまで頑張ったというお話を楽しそうにされていました。
先生によれば,自分の目標とするもの,やりたいことや,なりたいものさえ決まれば
子どもは努力できるのだと・・・才能以上に「志,こころざし」が大事だと言われています。ただ,努力しても報われないことはたくさんあり,思っていたより時間がかかることもいっぱいある,そんな苦しいときに「なにくそ!」と歯を食いしばる力も必要だと。打たれ強い性格がいるんだと。打たれ強い子にするには,正しい愛情をたくさん注ぐことが大切だとも言われていました。
正しい愛情とは,ほめる:叱る=3:2や3:1の比率でいくことらしいです。
小学校にある銅像で有名な,かの二宮尊徳も「可愛くば 五つ数えて 三つ褒め
二つ叱って よき人となせ」と言っているそうです。(叱るときは,五つ数えるぐらいの間を置けということです)
宮沢賢治も教師時代,そのようにしていたと聞いています。
結局,「褒めてもらえる子どもは,自分で自分を認めることができる」ということらしく,それがくじけない原動力になるとか・・・。
母親と子供は絶対の信頼関係で普通は結ばれていますが,父親はそうではないので,
叱り方には十分気を付けたほうがよさそうですね,世のお父さん方・・・
秋山先生は,能力が低いのは,決して悪いことばかりではないとも言われています。
能力が無いゆえに,時間をかけて何度も何度も挑戦する,だから頭に残るし,思考の飽和状態まで考えるから,応用力もつくのだと。
大事なのは,様々なものごとに興味を示す心を持っている子供に育てる,ということらしいです。親が一緒になってウ-ンウ-ンと悩むこともよし,本を与えて本人が満足するまで考えさせるもよし・・・ともかく,好奇心の沸いたことがらを周りが大事にしてやることが必要だと言われていました。
秋山先生は「自分はこんな風だから人より出世も遅かった。しかし,地面に這いつくばって進んできたおかげで,新しい数学の定理や公式を見つけることができたんです。だから,自分がバカでよかったと思います。馬鹿にしか見えない世界がたくさんあって,それが未知のものへの水先案内人になってきたんですから・・・」先生の講演は,本当に聞いていて目頭が熱くなるものばかりでした。既に御年70歳ほどでしょうか・・・
来月から小学校・中学校に上がる人,高校に進学する人,何があっても七転び八起きの学生生活であるといいですね~! Best Wishes !
2月のブログ ~何はともあれ受験も終盤~
強烈な寒さとflu(インフルエンザ)から,やっと少しは脱した感のある今日この頃,皆さまお元気でしょうか? 松婆です。
2月も中盤過ぎて,いよいよ中学3年生の受験スケジュールも,最後のトリである公立高校の一般入試のみを残すところとなりました。
1月下旬の私立高校の専願入試を皮切りに,私立前期入試,公立推薦入試,私立後期入試と,
イベント(笑)目白押しでした。結果が出るたびに心拍数の上がる日々で,たとえ余裕のある受験であっても,合格の2文字を聞けば安堵するといった,我々塾業界で働いている
人間にとっては,あまり心臓によろしくない時期です。
最後の入試である公立一般入試,これを受ける人たちは,その結果の受け止め方が大変かわいそうと言いますか,「いや,それだから強くなるんだ」とも言えるのですが,
つまり,合格発表の日,朝早くから,自分で,受けた高校に赴き,結果を自分の目で確かめなければならない点が,そして,さっさとその事実を自分で中学の先生に報告しにいかなければならない点が,非情と言いますか,かわいそうになあと感じるわけです。
さらに,その日の午後には,合格者の招集があり,校長の話を聞いたら教科書や制服の採寸などせねばならず,とにかく目まぐるしい!の一言です。それに間に合わなければ合格取り消しです。
落ちた人も,銀行に行って,私立高校の入学金を振り込まなければならないことになっています。どちらにしても,親御さんは大忙しです。
合格発表の掲示板の下では,笑う者,泣く者,沈痛な面持ちの者,下向いてニヤニヤしている者,友達と一緒に来たものの,他方が不合格で,相手に何も言えず気まずい感じの者,合格発表の場には様々な光景が見られます。バスの中や電車の中で人に見られないように泣いている人もいます。
皆,複雑な思いを抱いて中学に報告に行くわけです。どんなに楽観的な人でも,不合格の烙印を見れば,一瞬はものすごくショックを受けます。たとえ,帰宅してゲームしてケロッとしているように見えても,心の痛手は受けています。
私立に決めた人,公立の推薦に受かった人,「ぼやぼやしとったらあかんで~」そう言いたいです。公立の一般入試は,言わば「背水の陣」を敷いての戦いであり,その結果の受け止め方も残酷だからです。専願や,推薦の合否は学校で聞くことができます。公立一般は,自分の足で合否情報をつかむしかありません。たったそれだけのことと思ってはいけません。それだけのことに,どれだけの勇気が要るかを想像できる人にならなければ,と松婆は思うのです。
とまあ,こういうことですので,公立一般入試を受けた人には全員に,もれなく「勇気」という宝物を神様から与えられますから,今までとは少~し違った人になることが多いように思えます。ですから,「ぼやぼやしとったらあかんで~」ということになるのです。
勿論,専願や推薦を否定する意味ではありません!今後の自分のことを一生懸命
考えての結論であり,結果なのですから,正々堂々としていてよいのです。
ただ,勉強から早くに解放されますから,この間に,偏差値が軽く5は下がることを承知しておきましょう(笑)高校から宿題が出たら,受験生の気持ちで一生懸命取り組んで頂きたいと思います。
最後に,3月に公立一般入試を受ける人たちに改めてエールを・・・
「 今やっていることに集中しなさい,自分を信じて,Keep on going!」