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2020年(令和2年)1月1日 ~シルバー講師松婆の独り言~
今回のテーマ 「すみなすものは こころなりけり(成功させるのはあなたの心だ)」
あけましておめでとうございます!松婆です
令和の文字のごとく 平和で穏やかな佳き(よき)年であることを祈ります
昔,と言っても明治期ですが,福岡に野村望東尼(のむらぼうとうに)という
尼僧の歌人がいました。彼女は 幕末の激動期に 勤王の志士たちを助けた人です。
勤王の志士とは,反徳川幕府派の武士や学者や若者です。
皆さんもご存知の,長州の暴れ馬と言われ,騎兵隊を作った高杉晋作は山口の志士でしたが,
まだ薩長同盟に至らない一番世の中がもめていた頃,幕府派の追っ手を避けて福岡に逃げてき
ました。彼をかくまったのが野村望東尼です。
中央区に位置する平尾山荘と言われる小山に囲まれたひっそりとした場所で彼をかくまいました。結局,居ても立ってもいられない晋作は,しばらくして命を落とすこと覚悟の上,山口へ戻ります。当時福岡藩はまだ幕府派で,藩士の中の勤王の志士はじめ望東尼達は切腹や流罪などに罰せられました。彼女は糸島の姫島に流罪になりました。
晋作たちは長州の意見を勤王派側にまとめたあと,流罪になった彼女を,脱藩した福岡藩士らに
命じ密かに助け,下関に連れてきました。
晋作は既に肺結核をわずらっており,望東尼に辞世の句の下句を依頼して亡くなったということです。
「 おもしろき こともなき世に おもしろく (上の句)
すみなすものは 心なりけり(下の句)」
「面白くもないこの世をおもしろくするにはどうしたらいいのだろうか
周囲の状況がどうあれ自分がどう思うか,どうするかということである」
己の心の持ちようが大事であると,彼女は下の句を詠んだのでした
人間生きていると本当に様々なことが起こり,悩み,苦しみ,迷い,打ちひしがれ,傷つき,辛いことの方が多い気も致しますが,それだけに,自分の心自体を鍛えて,できれば,何事もよきことに思って,心を軽くし,前を見る,そういった面持ちで生きていきたいものですね。
正月からなんか重たいですが(笑)
今年も頑張りまっせ~!!!